報道関係

2008年(平成20年)9月14日(日曜日) 島根日日新聞
 生命のメッセージ展
真理子さんの名を呼びパネルに手を伸ばす真理子さんの祖母=12日、ビグハート出雲
犯罪や事故で命を落とした犠牲者の等身大パネルを通して命の尊さを見つめなおしてもらおうと「生命(いのち)のメッセージ展in出雲」が十四日まで、出雲市駅南町の「ビッグハート出雲」で開かれている。開会式典が十二日あり、同展の鈴木共子代表は「私は八年前に大切な家族を亡くした。悲惨な現実の先にある『生きていることは素晴らしい』ということを感じ取ってほしい」と、あいさつした。

 百三十一人のパネルと、靴や帽子など、犠牲者の遺品が並ぶ。島根県からは三人のパネルが出展。このうち、一九九九年、飲酒運転の車により命を奪われた斐川町の江角真理子さん(当時20歳)と、同じく斐川町の大谷知子さん(当時21歳)は、鳥取大学に通う大学生だった。江角さんは得意な英語を生かしてツアーコンダクターになるのが夢だった。大谷さんは小学校の教員になるのが夢だった。事故のあった鳥取智頭トンネルで二人とも即死だった。

 来場者は、百三十一人のそれぞれ無念にも奪われた命をじっと足をとめて見つめていた。出雲でのメッセージ展を企画した真理子さんの父弘道さんは来場者を見て、「多くの人の協力があって開催にたどり着くことができた。感謝したい」と話した。
 同展は十四日、午前十時三十分から映画「ゼロからの風」を上映するほか、午後一時三十分から斐川西中合唱部による合唱や松田吉正さん、松田美紀さんによるフルートとピアノ演奏、午後五時三十分から閉会セレモニーが予定されている。
 

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