江角由利子さん |
◆命がある奇跡 伝えたい
12年前、クリスマスの翌日に交通事故で次女の真理子さん(当時20)を亡くした。
その後は感情がマヒしたようになり、食事をしたくない、誰にも会いたくないという状態が続いた。しかし、時間が経つにつれ、「自分と同じような思いをする人を一人でも減らしたい」と思うようになった。
2001年、犯罪や事故で大切な人を奪われた遺族らが、人の形をした等身大のパネルに写真や遺品を添えて展示する「生命(いのち)のメッセージ展」を始めた。同年から参加し、これまでに全国約30カ所で90回以上開催。学校や刑務所などでの講演は70回を超えた。
「当事者になるまで事故はひとごとだった。娘が自分より先に逝くなんて、想像もしなかった。命があることを奇跡だと思って、大事に生きて欲しい」
30日まで、真理子さんが通っていた鳥取大の付属図書館(鳥取市湖山町南4丁目)で、パネルや遺品を展示している。(山崎聡) |