報道関係

2010年(平成22年)12月26日(日曜日) 山陰中央新報
追悼歌「蛍」の譜面を手にするORi―ZURUの細木佳織さん(左)と千鶴さん
鳥大生3人死亡事故で追悼歌

 
あなたたちは永遠(とわ)に、みんなの心の中に生きている−。鳥取県智頭町の国道53号のトンネルで1999年12月26日、飲酒運転の車が軽自動車に衝突し、鳥取大3年生だった女子学生3人が死亡した事故から11年が経つのに合わせ、米子市の姉妹ユニットが追悼歌「蛍」を作り、遺族に贈った。事故で人生を変えられながらも、心の中に娘を抱き続ける遺族の心情を、透明感ある歌声が優しく包む。
 姉妹ユニットは、細木千鶴さん(42)、佳織さん(39) 「ORi−ZURU」。事故で亡くなった島根県斐川町出身の江角真理子さん=当時(20)=と大谷知子さん=同(21)=、福岡県出身の大庭三弥子さん=同=の追悼歌を歌う。
 佳織さんが、11月に益田市であった、命をテーマにしたコンサートに参加し、江角さんの母、由利子さん(62)に出会ったのが、曲づくりのきっかけ。遺族の思いに触れ、「曲になれば歌い継がれ、忘れられることはない」と、製作に着手した。
 作詞した佳織さんは「体がなくなっただけで、彼女たちを大事に思う人の心の中に、魂は生きている」という思いを詩に込め、作曲した千鶴さんは、ビデオの中にいる大谷さんが弾くショパンの旋律をイメージした。
 大庭さんの父、茂弥さん(63)は「娘や遺族を思って作ってくれた。自分たちだけが聴くだけでなく、講演会などで多くの人に聴いてもらいたい」と感激していた。
 

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