報道関係

2010年(平成22年)10月25日(月曜日) 島根日日新聞
生きて夢を叶えて!/江角由利子さん、娘からのメッセージ/須佐小学校で命の授業
 出雲市の「生命を考える教育」の一環として、出雲市佐田町の須佐小学校で二十一日、生命のメッセージ展で全国を飛び回り、命の尊さを呼び掛けている江角由利子さん(62)による命の講演会「亡くなった娘からのメッセージ」があり、生命の尊さについて考えを深めた。
 当日は、公開学習にあわせて全学年で「生命」の授業を実施。その後、四年、五年、六年生と保護者、教職員、地域住民らおよそ百人が江角さんの話に聞き入った。
 江角さんは、一九九九年、悪質な飲酒運転の車により命を奪われた娘・真理子さん(当時20歳)の、へその緒や、小学生時代の連絡帳、開けることのなかったタイムカプセルから出てきた作文、「子どもの幸せは親の幸せ、親の幸せは子どもの幸せじゃろ、うちもこれから人生どうなるかわからんけど、頑張るわ」と書かれた真理子さんから生前送られてきたというファクスや手紙を紹介。
 「絶対に事故や事件に遭わないと思っている人いますか? 私も思っていなかった。明日はわが身という言葉があるが、今日はわが身だと思う」と、食べることも、眠ることも出来なくなった、愛娘を突然失った親としての苦しい胸のうちを明かした。
 ツアーコンダクターを目指して奔走していた当時の真理子さんの夢を示し、「姿形は変わったが、生命のメッセージ展という形で、全国を飛び回っている」とした上で、「みんさんは、お父さん、お母さんから生命のバトンを受け取った。夢は生きていないと叶えられない。生きていたら百点満点。どうか、生きて夢を叶えてください」と呼び掛けた。
 講演を聞いた児童の永井希実さん(11)は「理不尽な亡くなり方をして、かわいそう。生命について深く考えさせられました。これからは、みんなも自分も安全に暮らしていけるようにいていきたい。そして、自分に子どもが生まれたら、自分のように大切にしていきたい」と感想を話した。
 

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