報道関係

2010年(平成22年10月18日(月曜日) 島根日日新聞
 犯罪や事故で命を落とした犠牲者の等身大パネルを通して命の尊さを伝える「ミニ・生命のメッセージ展」が、「つわぶき祭 健康まつり」(成田桂花局長)で賑わう県立大学短期大学部出雲キャンパスで十六、十七の両日開かれた。
 命に関わる医療従事者を目指す学生らが、命の大切さを知る機会を設け、地域に発信していこうと昨年から企画。昨年は新型インフルエンザの流行で中止となったため、今年、同大学祭での生命のメッセージ展は初の開催となった。
 会場には、九月二十五日にオープンした「いのちのミュージアム」=東京都日野市=で展示されている百四十一命(めい)のうち、一九九九年、悪質な飲酒運転により命を奪われた斐川町の江角真理子さん(当時20歳)と、同じく斐川町の大谷知子さん(当時21歳)、大庭三弥子さん(当時21)をはじめ、犯罪や事故でこの世を去った一歳三ヵ月から二十四歳まで十九命の等身大パネルと、生きた証といえる靴を展示。
 パネルには、わが子を亡くした両親の悲痛な叫びや、愛情溢れるメッセージが添えられている。
 また会場には、学生や教職員が同まつりのテーマ「ひだまり」にあわせて、オレンジ色のフェルトで作ったハートおよそ四百個を使ったハートのオブジェや、昨年制作したハートのオブジェが展示された。
 命のメッセージ展で全国を飛び回り、命の尊さを呼びかけている江角由利子さん(62)は、「昨年中止となり、ようやく開催することができた。医療に携わる職業に就く前に、見てもらう機会が出来て良かった。今後も続けていってほしい」と話す。
 生命のメッセージ展を担当した二年の矢田友紀奈さん(19)は「いろいろな年代の方に来てもらい、涙してもらって、感動を伝えることが出来て、この展示をやって良かった。看護師になってからも、患者さんや家族の心理的ケアにいかしていきたい」と話していた。
 

報道関係へ戻る >>