報道関係

2009年(平成21年)12月21日(月曜日) 日本海新聞
 「健康管理と交通安全は一緒だ」と、倉吉市の自動車学校指導員、大道高広さん(54)は学科講習で生徒たちに話す。どちらも過信が命取りにつながるからだ◆ 大道さんは7年前、心筋梗塞(こうそく)で一時心臓が止まる経験をした。医師の素早い処置で一命を取り留めることができた。メタボで血圧も高かったが、以来、摂生に努めるようになった◆九死に一生を得たことから、命の尊さを痛感している。5年前、「安全運転は『愛』」と題してブログを立ち上げた。新聞で報道された交通事故や裁判などの感想をつづる。「命の重さを知るドライバーを育てることが指導員の使命」とも書いた◆「運転免許を取りたいから試験に受かりたいという生徒がほとんどですが…」と少し照れる。ブログを通して、10年前に鳥取大学の女子学生3人が飲酒運転の犠牲になった事故の遺族の一人、江角由利子さん(61)と知り合い、江角さんから託された資料を基に、理不尽な事故で亡くなる人がいることを授業の中で触れる。生徒たちは真剣に聴いてくれる ◆23日まで年末の交通安全県民運動が展開中。運動の最重点は「飲酒運転の根絶」。鳥大生3人死亡事故から26日で10年になるのに合わせて、本紙では近く、鳥大生らの遺族の思いや活動にスポットを当てた連載企画を掲載する。
 

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